メロディーを作ろう
いいフレーズが浮かんだけど、続きをよく作るためにはどうしたらいいの?
私も、最初のテーマは思い浮かんで、続きをどうやったらいいか、行き詰まることも多々ありました。
なんとなく、心地いいメロディ、それを分析したらこうなるというのをわかれば作ったり、もちろん演奏にも活用できます。
バッハのメヌエットで考察
A(a) の部分
とても有名な曲ですよね。
組み立て方として、
このaの部分、大きくとらえて、1:1:2の比率になっていると思います。
メロディーで心地いいのはこの1:1:2とか、2:1:1がいいといわれています。
音楽って4の単位が多いです。半分にもなるし、さらに半分にもできるし、便利です。この4の割り方で、フレーズの成り立ちに変化ができます。3拍子でも4小節でとらえることもたくさんあります。
1:1:1:1にしてしまうと、とらえにくくぶつ切りで飽きてしまうので、小さいフレーズと大きいフレーズを混ぜると、心地よくなります。
他の曲でもフレーズを感じて切り取ってみてください。
モチーフ
テーマの中の、リズムだったり、高さだったり、具体的な特徴のことをモチーフといいます。
この「タンタタタタ」のリズムは主要モチーフですね。
モチーフ
- タンタタタタのリズム
- タンタンタンのリズム
- ソラシドレと上がっていく上行形の音階
- レドシラと下がっていく下降形の音階
- レソとか↑ソ↓ソソとかの5度やオクターブの跳躍
- 真ん中に向かって上行形で盛り上がりを形成している
探せばもっとあると思います。
2段目はこの「タンタタタタ」を3回続けて長いフレーズを作っています。とってもわかりやすいですね。
この発展の仕方は、基本的でありながら心地いいです。
A(a’) の部分
aとa'の、同じところと違うところをよ~~~~く見てください。
囲まれた終止の部分のみ違いますよね。
大きいAの部分はaとa'から成り立っていて、それぞれ最後の2小節が続く感じと、終止で終わっています。
B(b,b')の部分
Aのモチーフがどんどん展開されています。
Bのb部分はaのモチーフを使いまくっています。
どこにどれが散りばめられているか、わかりますでしょうか。
たくさん見つけられたら楽しくなってきますね。
幼稚園くらいの子にはまだ難しいですが、小学生くらいになると、たくさん見つけて教えてくれます。
このbの部分で一番大事なこと。
ドのシャープが気になります。ト長調にはドのシャープはありません。
転調しています!
ドのシャープ、つまりファ、ドにシャープが付くニ長調に転調しています。
属調に転調
ちらっと前にしましたが、ト長調からみてニ長調はⅤ度上、つまり属調(上属調)に転調しています。
近いのでスっと行ってスっと帰れます。現にこの曲は転調のためのつなぎなどが全くなく自然に行って帰ってできています。通常は転調の場合、つなぎなどを作る方が自然です。
b’の部分では普通にト長調にもどっています。
自然すぎてびっくりしますね。
(ト長調のⅤがニ長調のⅠなので、ニ長調で終止をするとト長調のⅤ、Ⅴ7になってすっと戻れるのです)
この方式でいったん曲を作ってみる。
曲を作るので大事なこと。
こういった、偉人のマネをすることです。
盗作はもちろん似すぎもダメです(笑)
やり方をまねてください。
メロディーを変えて、このやり方で曲を作ってみたら全然違う曲になります。
などなど。やり方はおなじですが、曲としては調も拍子もメロディーも変えるとかなり違いますね。Aだけですが同じようにできていると思います。
まとめ
- モチーフを常に発展させていく。
- メロディは1:1:2や2:1:1など、短いフレーズと長いフレーズを組み合わせる
- 音を上げていく上行形を使えば盛り上がりを形成できる
この曲だけで言うと、
- aでは続く感じ、a'では終止、bは転調(属調)、b’は盛り上がりも作って終止。
- A(a,a’)B(b,b’)なので、二部形式。
次回をお楽しみに。