お辞儀の和音
小学生の時、よくどの音弾くの?って聞かれました。
T→D→T、Ⅰ→Ⅴ7→Ⅰですね。
学校の先生によっていろんな弾き方がありますが、一般的なのが転回形にする弾き方だと思います。
左手はド、ソ、ドに対して、右手はミソド、ファソシ、ミソドではないでしょうか。
和音の転回形
転回とは
ドミソを、ミソドにしたり、ソドミにしたり、音をくるくる回していくのを転回と言います。
基本形
ドミソはドミソの和音の基本形
団子の形にして、転回していなければ基本形です。団子3兄弟、団子4兄弟、団子5兄弟にして積み上げていってください。
こんな風にです。
どんな形であれ、この団子の形にすれば何の和音か正体が判明します!
三和音
左の6つが三和音です。響きはいろいろ、長三和音、短三和音、減三和音、増三和音があります。また詳しく書きます。
7の和音
真ん中の6つは7の和音です。第5音(下から3つ目)が省略されることがあります。
これも種類があります。マイナーセブンやメジャーセブンと呼ばれるものです。セブンスとか、セブンスコードと言われます。
9の和音
右の2つは9の和音、もっとありますがあまり使わないので。
9の和音は根音(一番下の音)、第Ⅴ音(下から3番目の音)が省略されることが多いです。
9の和音は処理がなかなか難しいです。なぜなら、根音が省略されていたら、積み上げるのに困るからです。しかも第7音、第9音は次の音は絶対に下がるとか決まり事も多く、がちがちに固まった和音進行になってしまうのです。
根音が省略されるのは、図のソシレファラ♭だと、根音のソと第9音のラ♭がぶつかって汚くなるからです。
でも9の和音はけっこうよく使います。
ナインスと言われるもので、セブンスとともにジャズであったり、根音が省略されることでいい感じに不安定になっておしゃれになってきます。三和音バーンというわかりやすいのではなく、わかりにくいのが抽象的でかっこいいです。
なので、セブンスナインスでは特にT(トニック)、S(サブドミナント)、Ⅾ(ドミナント)の大まかにとらえるという工程が重要になってきます。和音がわかりにくいので、演奏する側としてはきっちりTSDの理解して演奏しなければならないのです。
省略されているということは積み上げる団子の形にするのがなかなか難しいですが、慣れてきたらこれは9の和音だから、と見切れるようになってきます。
例えばファ、ラ、ソ、シときたらファ、ソ、ラがあるからソは離れるはずでソシレファラかな、と予想がつくようになってきます。
第1転回形、第2転回形
長調
さて、下の復縦線で区切られた3つはハ長調の基本形(左)、第一転回形(真ん中)、第二転回形(右)です。
最初はTDTのみでSは置いておきます。
基本形から、ドの音(主音)を上に上げたら第1転回形(ミソド)、第一転回をもう一回、一番下のミを上に上げたら第二転回形(ソドミ)となります。
左手はベース音で変わりません。
お辞儀の和音はどれだかわかりましたでしょうか。
真ん中です。(一般的に)
何故って理由をつければ上のソプラノの音がド(主音)で終わりたいからでしょう(と思います)
別にどれでもいいとは思いますが一番終止感がありますかね。
短調
短調の基本形、第一転回形、第二転回形も同じなので一緒に練習です。
できれば長調も短調も半音ずつ上げていって全調やるのがいいと思います。
TSDTのスタイルで
もしできましたら(全調はおいておいても)、次の段階へ進みます。
4度が入ることで難しさがぐっとアップしますが、ここは重要なので練習することをおすすめします。
上級者
また、上級者でかんたんに弾けてしまう人はこのTSDTを左手で全部弾きましょう。バラバラで4分音符で弾いてみて、どんどん早くすると伴奏などもどんどん作れるようになってきます。右手をいろんなメロディーを弾いて、奥行きのある伴奏形で弾けるようになってきます。
3拍子で、第2転回形ならド↑ソ↑ド↑ミ↓ド↓ソのように往復でやるときれいに伴奏ができます。
まとめ
基本形
- 三和音
- 7の和音
- 9の和音
第1転回形
団子のような積み上げた形の基本形の一番下の音を上に持ってくる
第2転回形
第1転回形の一番下の音を上に持ってくる
※7の和音は第1転回形や第2転回形はもちろん、第3転回形もあります。(9の和音はさらに第4転回形も存在はしますが省略されるのでほぼ使いません)
それでは次回をお楽しみに。